お葬式について

お葬式について

葬儀のマナーについてのご紹介いたします。
ご葬儀はその必要が出てきた途端、多くのことを短時間で決めなければなりません。
その場での判断をより適切なものにするためにも、事前に考えられることや確認できることはしておきましょう。




お葬式に関するマナー

挨拶について

しきたりのことですので、「喪主」が挨拶します。ほんの一例ですがご参考になさってください。

お通夜での挨拶

【 例1 】
皆様、本日は誠に有難うございました。お陰をもちまして、滞りなく通夜を終えさせていただきました。夜も更けてまいりました、明日の仕事に差し支えるといけませんので、どうぞご自由にお引き取りくださいませ。


【 例2 】
本日はお忙しいところ誠に有難うございました。故人も皆様のお志を頂き、喜んでいることと存じます。明日のお仕事に差し支えるといけませんので、大変勝手ではございますが、このへんで終了させて頂きます。


【 例3 】
皆様、今夜はお寒いときにもかかわりませず、賑やかにご参集下さいまして誠に有難うございました。お陰様で通夜の儀式も滞りなく済ますことが出来ました。 皆様には、まだまだごゆっくりして頂きたいところでございますが、もう夜も更けてまいりました。後は、家族で見守りますので、どうぞお引き取り下さいませ。


【 例4 】
本日は、ご多用中にもかかわりませず、亡き母の通夜に多数ご列席下さいまして、誠に有り難うございました。皆様方の暖かいお志に故人もさぞ喜んでいることと存じます。 夜も更けてまいりました、明日のお勤めにさわりましてはいけませんので、大変勝手ではございますが、この辺で終了させて頂きます。 なお、告別式は明日○○時よりこちらで行います、お時間が許すようでしたら、ご会葬いただければ幸いでございます。

告別式での挨拶

留意する内容

  • ご会葬・お見送りに対してのお礼
  • 生前のご交誼(お見舞い・その他)に対してのお礼
  • 遺族へのお願い

【 例1 】
ご会葬者の皆様に、ご出棺に際しまして一言お礼のご挨拶を申し上げます。

本日は、お忙しい中故○○の告別式にご参列下さいまして、誠に有り難うございます。

生前中はひとかたならぬご厚情を賜り、また入院中はお見舞いや励ましのお言葉を頂きここに改めて厚く御礼申し上げますとともに、今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申しあげます。


【 例2 】
ご会葬者の皆様に、ご出棺に際しまして一言お礼のご挨拶を申し上げます。

本日は、お暑い中(お寒い中)遠路わざわざご参列くださいまして、誠に有り難うございました。おかげさまで、無事葬儀を終了させて頂きました。故人生前中はひとかたならぬご交誼・ご厚情をお寄せ頂き深く感謝申し上げます。

今後とも残されました私共家族に変わらぬご交誼を頂ければ幸いでございます。本日は最後まで、しかも長時間にわたりましてのご会葬・お見送り誠に有り難うございました。

はなはだ簡単ではございますが、出棺のご挨拶にかえさせて頂きます。本当に有り難うございました。


【 例3 】
遺族ならびに親族を代表して、一言お礼のご挨拶を申し上げます。

本日は、今は亡き花子(又はフルネーム)の告別式を執り行いましたところ、ご多用のなか、遠路にもかかわりませず、わざわざご会葬ご焼香を下され、尚かつ、長時間(寒さ・〈暑さ〉のきびしい中を…)にわたってお待ちいただきまして、最後のお見送りを下さいましたこと、故人もさぞかし感謝していることと思い、お礼申し上げます。

故人の生前中には、皆さま方にひとかたならぬお世話に相成りまして、大変有難く存じております。

この上は、残された私たちとして、故人の遺志にそって、一生懸命に毎日を送っていく所存(残された者は年老いた祖母と女子供ばかりでございます)でございます。どうか故人生前と変らぬご指導とご交誼を賜りますよう、お願い申し上げます。

出棺に先立ちまして、場所がら甚だ簡単で失礼とは存じますが、ひと言ご挨拶申し上げて、御礼にかえさせていただきます。

逮夜法要での挨拶

【 例 】
本日はお忙しい中故○○の四十九日法要にご列席頂きまして誠に有り難うございます。○○もさぞかし喜んでいることでしょう。また葬儀には一方ならぬお世話を頂き厚く御礼申し上げます。

○○を失ったことはたいへん悲しいこと事ではございますが、のこされた私たちが力を合わせ、感謝の気持ちを忘れずに生きていく決意ですので今後ともご指導よろしくお願い致します。

なお、ささやかではございますがお食事とお酒の用意をさせて頂きました、たいしたもてなしもできませんがお時間の許す限り想いで話などお聞かせ頂き、お召しあがりください。

香典について

筆ペンなどを使って、不祝儀袋の水引から上の場所に薄墨で用途を書き、下に名前をフルネームで書きます。

用途は「御霊前」が最もポピュラーです。 一応、全宗教のお葬式で使える表書きですので覚えておきましょう。

よく聞かれることですが、「御仏前」というのはお葬式では使いません ※。 49日の法要から使う表書きです。

※浄土真宗では、葬儀でも「御仏前」にしますが、宗派が不明の場合は「御霊前」で問題ありません。

また、裏側の折り方にも注意してください。 慶事とは逆で、先に下側を折って、次に上の折りを重ねます。返しが下に向くことで悲しみを表しています。 うっかり逆にしないように、お気をつけてください。

裏側に名前や金額を書く欄がある場合は記入します。

香典袋は、水引が印刷されたものから豪華な水引きがついているものなど、多くの種類が売られていますが、目安としては、香典金額が¥5,000くらいまでは水引が印刷されているシンプルなものを使い、¥10,000以上の場合は、実物の水引がかかっているものを選びましょう。

蓮の花が印刷された香典袋も多く見かけますが、これは神式やキリスト式のお葬式では使いません。仏式のときだけ使用するようにしましょう。

表書き

仏式の場合 御霊前・御香典・御香料
神式の場合 御霊前・御玉串料・御神前
キリスト式の場合 御霊前・御花料・献花料
無宗教式の場合 御霊前

中袋

中袋には、住所・氏名・金額を楷書で書きます。

中袋の表に、漢数字で金額を書き、裏側に住所と氏名を書きます。

住所は省略せず、郵便番号から書きます。

表袋とは別々に管理しますので、表袋に住所を書いたとしても、再度記入してください。

お札の入れ方ですが、向きを揃えて、お札の表側(顔が書いてある面)が中袋の裏側になるようにしてください。新札は避けるのがマナーです。もし、新札しか用意できない場合は、新たに折り目を付けて包みます。

細かい決まりごとが多いかもしれませんが、葬儀などの弔事は、結婚式などの慶事と全て反対にするものと覚えておくと簡単な上に間違いがありません。

香典のめやす

香典の金額は、故人とのおつき合いの深さや、贈り主の年齢によって異なります。

会社・職場関係(ビジネス香典)では、取引先の社員や役職者に対して香典を持参する場合、個人名ではなく会社として代表者名(社長名)で香典を出すこともありますので、まずは上司に相談するようにしてください。

お寺様への御礼

■ 御礼をお渡しする時期 ■

お布施枕経・通夜・告別式の分を、お葬式の「お布施」(お礼)として、告別式の翌日、お寺へお伺いして御礼のご挨拶とお布施等をお渡しいたします。

中陰中(お逮夜)の「お布施」(お礼)は、その都度法要の後にお渡しします。中陰分を一括してお渡しされる場合は、その旨お話して初七日法要の後にお渡しします。


■ 御礼の種類 ■

仏式の場合
お布施・御礼 お参りの謝礼
御戒名料 特に格のある戒名をいただくとき。
「戒名」は、お金を出して授かるものではなく、本来は生前の信仰の度合いに対して与えられるものです。しかし、旧習によって格式のある戒名をを頂きたいときは、死後に「出家して仏様の弟子になる」との気持ちから財施(金品を差し上げる)をすると解釈してあえて「戒名料」と表しております。
お席料 寺院を式場として借りたとき

神式の場合
神饌しんせん料・御礼 神職への謝礼

キリスト教式の場合
御礼 神父・牧師への謝礼
御花料 教会への謝礼

その他の御礼
粗飯料 会食をして頂く替わり(席にお招きした場合でも)
御車料 喪家が送迎した場合は不要

■ 御礼の金封 ■

正式には奉書紙等を折って包みますが、普通は市販の白無地の金封を用います。

白無地の金封がない場合は黄白(黒白・銀)の水引の付いたものを用います。

表書きは、宗教によって異なりますが、喪家の姓または「○○家」と記し、裏面に金額を書きます。


■ 金封の包み方 ■

金封は、切手盆(小さいお盆)にのせるか、「ふくさ」に包んで差し出します。

ふくさには金封をのせる台板が慶弔兼用の色塗りをしたものもあり、包むときに注意が必要です。


焼香について

焼香とは、仏式(僧侶にお経を読んでもらうスタイル)の葬儀や法事で、お香を焚くことを指します。

お香は、抹香(香木を砕いた細かい木片)や、線香を使用します。

抹香の場合は炭の上で燃やし、線香の場合は通常どおり火をつけます。儀式においては抹香を用いることが多いので「焼香」という言葉自体が「抹香をあげること」をさし、線香を使用する場合には「線香をあげる」というように使い分ける方もいらっしゃいます。

ご焼香は、お仏前に芳香を捧げることによって、深くうやまいつつしむ心を捧げるという意味があります。また、香りで邪気を祓(はら)い、心身を清める意味もあります。

焼香の作法

ご焼香には、立って行う「立礼」と、座って行う「座礼」、そして、座って香炉を手元に置き、ご焼香してから隣の人へ回す「回し焼香」と、3つのスタイルがあります。

宗派によって違いがありますが、あくまで故人のご冥福を心を込めて祈る気持ちが大切です。

基本的なご焼香の方法は、まず、右手の親指・人差し指・中指の三本で抹香(香木を砕いた細かい木片)を少量つまみ、手を返して額の高さまでかかげます。(これを「押しいただく」といいます)

次に、左の香炉(炭の方)の少し上に移動させ、指をこすりながらパラパラと落とします。このとき、数珠は左手にかけておきます。


■ 焼香の回数 ■

浄土真宗本願寺派(一向宗 西)
臨済宗
1 回
真宗大谷派(一向宗 東)
曹洞宗
2 回
真言宗 3 回
浄土宗 1 回 ~ 3 回
天台宗
日蓮宗
1 回 もしくは 3 回

玉串奉奠たまぐしほうてんの作法(神式)

神事で行う「玉串奉奠」は、仏式の焼香にあたるものといってよいでしょう。

玉串とは榊の小枝に紙垂(しで)をつけたものです。

玉串奉奠とは、玉串に自分の心をのせ、神にささげるという意味がこめられています。

神職の前に並んで順番を待ちます。自分の番がきたら、神職および遺族に一礼してから、玉串を両手で受け取ります。このとき玉串は右が枝元、左に葉がくるように渡されますから、右手の親指を下にし、左手で支えるように受け、枝元が胸の高さになるようにやや持ち上げて一礼します。次に祭壇前にすすんで玉串案に供えます。

  1. やや手前で一礼します。
  2. 左手で葉の部分を支えながら、右の手のひらを返し、玉串を半回転させます。
  3. 枝元を祭壇に向けて玉串案に供えます。
  4. 遺影を仰いで深く二礼し、2回しのび手(音を立てない)でかしわ手を打って一礼し、2、3歩後ずさりします。
  5. 向きを変えて神職と遺族に一礼し、自席にもどります。

献花の作法(キリスト教)

キリスト教式のご葬儀では、故人との別れの儀式として「献花(けんか)」が行なわれます。

これは日本独自の習慣で、カトリック、プロテスタントどちらでも行なわれています。

献花に使われる花は、菊やカーネーションのように茎が長いもので、花の色は白と決められています。

  1. 係員より花をいただきます。花が左、茎が右になるように渡されたら、左掌で花を受け、右手の指で上から茎をつまむようにして受け取ります。
  2. そのまま胸の前に保持しながら祭壇の前まで進みます。
  3. 献花台の前で足を止め、そのまま軽く一礼します。
  4. 花が向こうに、根元が手前にくるように、時計回りに回しながら左手を根元まで下げたら、右手を花のほうに持ちかえて、さらに180度時計回りに回して完全に根元が霊前に向くようにしたら、献花台の上に捧げるようにおきます。
  5. 黙祷します〈胸の前で手を合わせても、手は下げたままでも良いです〉
  6. 軽く一礼して、あとの参列者の邪魔にならないように献花台の前を離れます。
  7. 右側の喪主の前に人がいないようなら近づいて一礼します。
  8. 親族の列に軽く会釈しながら退出します。

服装について

通夜までは近親者の服装は喪服に着替える必要はなく、地味な服装でよいでしょう。

通夜の時、基本的には、ご遺族・ご親族の方は喪服を着用します。

弔問客の場合は、平服でも遊び着や派手な色の服装でなければよいでしょう。

女性は、結婚指輪以外アクセサリーをしない方が無難です。お化粧も控え目に。

髪型も普段のままでお悔やみに合ったスタイルにしましょう。

正式喪服

イメージ図

お葬式の服装(正式)

略式喪服

イメージ図

お葬式の服装(略式)

貸衣装も当社にてお手配させていただきます。