神道について(家族葬・京都・まるいち)

日本の土着宗教といわれる「神道」仏教やキリスト教のように外国から入ってきたものではなく、日本古来の民俗宗教です。ここでは特徴や仏教との違いなどを、分かりやすく説明していこうと思います。

●神道とは

自然現象など神羅万象に神が宿ると考える、日本独自の民俗信仰を「神道」、別名「惟神道(かんながらのみち)」といいます。「開祖」や「教典」は存在せず、多神教として「八百万の神」と呼ばれる多数の神を崇拝するのが特徴です。万物に神が宿るという考え方を持ち、八百万の神を信仰する多神教です。

自然や物、偉人などさまざまなものが神として祀られています。 神道の起源は古代日本に遡り、縄文時代から弥生時代にかけて原型が成立したと考えられています。伝統的な民俗信仰や自然崇拝を背景に、中央政権や豪族たちによる支配体制の根拠と結び付けられながら成長しました。数多くの神が存在する神道ですが、なかでも最高の神格を有するのが、皆さまが一度はお聞きしたことがある、天皇の祖先神である「天照大神」です。日本では長らく天皇が尊ばれてきましたが、その神格性は天照大神の末裔であることに最大の根拠があると考えられています。

また神道と、6世紀のなかばに日本に伝来した仏教は相性がよく、奈良時代頃より両者が融合してひとつの宗教体系を構成するようになりました。これを「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」といいます。その後、明治維新による天皇を中心とする国づくりのために「神仏分離政策」がとられ、神道は国教とされました。「国家神道」という体制のもと、天皇は「現人神」として、存在そのものを神と位置づけられるようになったのです。太平洋戦争が終わると、国家神道は戦争の一助になったとして、GHQから危険視されるようになります。存続を危ぶんだ昭和天皇は「人間宣言」をし、天皇の神格化は否定される結果となりました。日本には、神道の神々を祀る社「神社」が全国に約8万5000あるとされていて、民間の宗教法人である「神社本庁」がその大半を統括しています。

※八百万(やおよろず)とは800万という実際の数を表しているのではなく、数が多いことのたとえです。

●ちなみに仏教とは…

仏教はインドを発祥とし、中国に伝わると多くの宗派が成立しました。それから朝鮮半島を経て日本に伝えられます。日本に伝わってからは、伝統的な仏教の宗派である十三宗をはじめ、いくつもの宗派が生まれました。各宗派で本尊や教義に違いこそありますが、お釈迦さま(仏陀)の教えに従い、修行を重ね、悟りを開くことを目的としていることは同じです。

●神道と仏教の違い

【信仰対象神道】

・神道

神道では八百万の神を信仰対象としています。日本では古くから太陽や水、雷などさまざまなものに神が宿ると考えられてきました。畏れ、神として祀ることで日本人は自然と長い間、付き合い続けてきたのです。

・仏教

仏教には本来、信仰対象がありません。修行によって悟りを開き、解脱(げだつ)することを目的としているからです。しかし、日本に伝わってきた仏教のほとんどは仏陀(釈迦如来)や、菩薩を信仰する大乗仏教です。悟りへの道は大変厳しく、誰にでも行えるものではないことから、衆生救済を願うものとして日本に伝わりました。

【聖職者】

・神道

神道において、聖職者は神主・巫女を指します。神社に仕え、祈祷や社務を行います。

・仏教

仏教において、聖職者は僧侶(住職・お坊さん)・尼を指します。仏教の教えを民衆に説き、勤行(ごんぎょう)を行います。

【建物】

・神道

神道では神を祀る祭祀施設として神社があります。神社にはしめ縄がまかれたご神木があり、ご神体として神が仮宿する御幣や鏡などが安置されています。また、鳥居をくぐった境内の区域一帯を神霊が鎮まる神域とみなしています。

ご本尊を拝見できるお寺とは違い、神社ではご神体を拝見できません。

・仏教

お寺とはご本尊として仏様が安置されており、仏教の出家者が起居し、修行を行う施設です。

多くの場合は檀家を抱え、墓地を保有・管理しています。神社とは違い、お寺ではご本尊を拝見し、お祈りを捧げることができます。

 

【参拝方法】

・神道

神社では、参拝するときに二礼二拍手一礼をします。これは神社参拝でも神葬祭でも、神道行事ではすべて行います。

・仏教

お寺では、参拝するときに数珠をもって合掌します。拍手は打たず、音を立てません。数珠は仏教以外の宗教行事に用いられることがない仏教専用の道具です。また、お線香を焚くのも仏教特有の行為です。

●まとめ

ここまで、簡単に神道と仏教の違いについて、説明してきましたが、どうでしたでしょうか?

日本の宗教人口のほとんどを仏教と神道が占めています。多くの日本人は仏教と神道を融合させ、それぞれを調和させて日々過ごしています。お葬式は仏式で執り行い、新年には初詣をし、挙式を神前式で行うなど、どちらの宗教も違和感なく生活に溶け込んでいるのです。世界的にも珍しい二つの宗教の融合・調和は、日本ならではの文化といえるでしょう。紀元前から八百万の神を信仰してきた日本人にとって、飛鳥時代に日本へ伝来した大乗仏教はとても融合しやすいものだったのです。

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ページ公開日: 2021-08-06 
ページ更新日: 2024-06-10