キリスト教・プロテスタントについて(家族葬・京都・まるいち)
キリスト教の葬儀に参列する機会もあると思いますが、そもそもキリスト教での葬儀はどんな葬儀なんでしょう?
キリスト教にとって、お葬式は故人が神のもとに召された感謝と喜びの日で、遺族や参列者によって、その祈りが捧げられます。また葬儀は教会が主催しますので。神父や牧師の指示に従って行われます。
キリスト教は大きく3つに分けられ「カトリック」と「プロテスタント」「正教会」に分けられます。「プロテスタントとカトリックってどう違うの?」という質問をされることがあります。
今回はキリスト教でもプロテスタントについて少しご紹介致します。
●プロテスタントの信仰について
「プロテスタント」を信仰する方は、自分が「プロテスタント」という教会の組織に属しているわけでもなく、ただ、イエス・キリストという方に自分が個人的に出会ったという体験を持っており、そして教会は同じ体験を持っている者たちが集まり、互いに奉仕をして、共に礼拝を捧げる仲間であると思っています。すなわち聖書の言葉のみ信仰の対象としてします。そうしたことから、聖職者は結婚OKとか、位階制度なし、ローマ教皇の存在を認めないなど、比較的に現代的な考えです。
プロテスタントの人たちの日曜日の様子は、カトリックと同じく主の晩餐にあずかる時間もありますが、神への賛美、祈り、聖書朗読、そして聖書説教という流れがあり、聖書の言葉を聞くことが礼拝の多くの時間を占めます。カトリックの人たちは、初代教会の継承としての教会を組織的に維持しているのに対して、プロテスタントの人たちは、教会の基準は初代教会の使徒たちの書いた「聖書そのもの」にある、と考えています。
●プロテスタントにおける禁止事項
プロテスタントは、宗教改革を通じてカトリック教会から分離したキリスト教の主要な分派の一つです。この教派は、聖書の権威を重んじ、個々人の信仰に対する直接的なアプローチを奨励します。しかし、その自由な信仰の枠組みの中でも、特定の禁止事項やタブーが存在しています。
1. 偶像礼拝の禁止
プロテスタントの教義の核心は、「ソラ・スクリプトゥラ(聖書のみ)」という原則にあります。この原則は、聖書以外の宗教的権威や伝統、特に偶像や聖像に対する礼拝を厳しく禁じています。これは、宗教改革時にカトリック教会の聖像使用が大きな論争の一因となったため、プロテスタントでは一切の像や絵の使用を避けることが一般的です。
2. 教皇の権威の否認
プロテスタントは、教皇をキリスト教の最高指導者とは認めていません。これは、教皇が持つ権威が聖書に基づかないと見なされるためです。このため、教皇の教えや決定が絶対的なものとはされず、教会内での権威はより民主的で分散された形をとります。
3. 贅沢や過度の消費の回避
多くのプロテスタントの教派では、質素な生活を奨励しています。この背景には、「プロテスタントの倫理と資本主義の精神」という著書でマックス・ヴェーバーが論じた、勤勉と節約が重要視される文化があります。贅沢や過度の消費は、しばしば非難の対象とされることがあります。
4. 禁酒の伝統
特定のプロテスタントのグループ、特にメソジストや一部のバプテストは、アルコール消費に対して厳しい制限を設けています。これは、アルコールが個人の道徳性や社会的な責任感に悪影響を与えると考えられているためです。禁酒は、これらのコミュニティにおいては非常に重要な宗教的義務とされています。
5. 日曜日の安息日の遵守
プロテスタントでは、日曜日を安息日として厳格に守る伝統があります。これは、日曜日を神の礼拝と家族との時間に捧げるべきであり、商業活動や過度の娯楽を避けるべきだとする考え方に基づいています。この伝統は、社会全体に対する敬虔な態度を示すものとされています。
結論
プロテスタントの禁止事項は、その教義と信仰実践の核心部分を形成しています。これらの禁止事項は、単なる規則以上のものであり、信者の日々の生活や価値観に深く影響を及ぼしています。プロテスタントの多様な教派それぞれが、これらの原則をどのように解釈し実践していくかは、その信仰の深さを反映しています。
●プロテスタントの葬儀
「プロテスタント」~十字架のみ~
臨終に続く通夜は「前夜式」と一般にいわれ、遺族、関係者が平安な夜を祈るように祈ります。葬儀は教会で行われ、讃美歌、聖書朗読、祈祷、牧師の説教などがあって、告別式に進みます。弔辞や献花あるいは黙祷によって故人とお別れします。
●まとめ
一言にキリスト教といっても大きく分けて3つに分けられます。それぞれ歴史的背景などから信仰が異なります。キリスト教の葬儀に参列する際に少し予備知識を備えてから参列するのもよいかもしれません。
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ページ公開日: 2024-06-10
ページ更新日: 2024-06-12