榊について(家族葬・京都・まるいち)
古くから神事に用いられてきた榊(さかき)。神棚に飾る際、どのように扱ったらいいのか悩まれたことはございませんか?このページでは、榊の飾り方や交換方法、処分方法をはじめとする扱い方の他、造花の使用はいけないのかといった作法・タブーに至るまで、榊に関する疑問全般にお答えします。
●榊を神棚にお供えするのはなぜ?
神棚にはなぜ榊を飾るのでしょうか。榊とはどのような植物か、また、神棚にお供えする意味について解説します。
榊(さかき)とは?
榊とは、サカキ科(ツバキ科)の常緑小高木です。梅雨の時期には白い花が咲き、秋になると黒い実がなります。
榊は、その字が表すように「神の木」という意味があります。その語源は、神様の住む世界と私たちの住む世界との境を示す「境木(さかいき)」や、栄える木という意味の「栄木(さかき)」から転じたともいわれています。
榊を神棚にお供えする意味
古来から日本では、神域に榊を飾って神事を行ってきました。神道では、葉先の尖った植物が「神様の依り代になる(神様の力が宿る)」と考えられてきたためです。また、四季を通じて豊かな緑の葉が茂ることから、尽きることのない神様の恩恵を表しているともいわれています。
現代において神棚に榊をお供えするのも、神様の力を宿し、その恩恵に感謝するためと考えられています。
●榊の基本的な飾り方
榊の購入場所から基本的な飾り方を解説します。
榊の購入場所
榊は生花店、スーパーマーケットの生花売り場、ホームセンター、インターネット通販などで購入することが可能です。
造花榊の場合は、通販のほか、神棚・神具を取り扱う仏壇仏具店でも購入できます。
造花榊は植物が傷みやすい夏季など、季節を問わず気軽にお供えすることが可能でとても便利です。
榊を飾るために必要な神具
榊を飾る際には、専用の神具である「榊立(さかきたて)」を使います。榊立は榊用の花瓶です。
榊立の大きさは、神棚の大きさに合わせたものを選ぶとよいでしょう。サイズの表記(榊立の高さ)は「cm(センチ)」ではなく「尺寸」で表されることが多いので、注意が必要です。※1尺は約30cm、1寸は約3cmです。
インターネット通販でも購入できますが、神棚・神具を取り扱う専門店なら、直接実物を見て大きさを確かめたり、販売員に相談しながら選べます。神棚に神具一式がセットになったものも販売されています。
神棚への飾り方
水を入れた榊立に榊を挿し、神棚の両端に1対になるようにお供えします。榊立に挿す榊の本数に厳密な決まりはありません。基本的には1本ずつで問題ありませんが、地域によっては2本以上使う場合もあります。事前に地域の神社や身近な人に確認しておくと安心です。榊が紐で束ねられている場合は、見た目がきれいになるよう整えられているため、ほどかずにそのまま飾ると見栄え良く飾れます。
●榊の交換方法と長持ちのコツ
榊の交換・処分は、扱い方に不安を感じて悩む方が多いポイントです。気になる交換のタイミング、交換方法、処分方法を詳しく解説します。榊を長持ちさせるためのお手入れ方法もあわせてご紹介いたします。
榊の交換時期
毎月1日・15日の月2回、新しい榊へ交換します。これは、国の平安と繁栄をお祈りする神事である「月次祭(つきなみさい)」に由来しています。
また、1日・15日が来る前に榊が傷んだり枯れたりしたら、そのままにせず早めに交換しましょう。
榊の交換方法
榊立から榊を外し、水を替え、新しい榊に取り替えます。
交換時に作法は必要ありませんが、気になる場合は二礼ニ拍手一礼のお参りをしてから作業するとよいでしょう。
雑菌の繁殖により枯れやすくなるため、水は毎日交換することをおすすめします。榊の茎に付くぬめり汚れや、榊立の中の汚れは、水の交換時にこまめに洗いましょう。
交換後の榊の処分方法
神社でお焚き上げ、海や川に流す、土に埋めて自然に還すなどといった方法がありますが、現在は環境に配慮し、可燃ごみとして処分する方法が一般的です。交換した榊は水をふき取り、塩でお清めをしたら、感謝の心を込めて白紙に包んで処分します。
榊を長持ちさせるためのコツ
榊立に微量(~1滴)の漂白剤を入れる。
または、十円玉を一枚入れておくと茎や水の殺菌効果が期待できます。
榊の茎(根に近い部分)を、よく切れるハサミで斜めに切ることで水を吸い上げやすくなるため、長持ちしやすくなります。
榊は乾燥に弱いためエアコンの風が直接当たらない場所に飾ると長持ちしやすくなります。
また、新芽の時期はすぐに葉が落ちたり、変色したりしやすくなります。
(本榊は6月~7月ごろ、ヒサカキは4月~5月ごろ)
そのような時期は、水を交換する際、榊全体を水で濡らすと持ちが良くなります。
ページ公開日: 2024-04-28
ページ更新日: 2024-06-10