鉦について(家族葬・京都・まるいち)
●鉦(しょう、かね)とは
円形の皿の形をした東アジアの金属製打楽で、皿の底部分をばちで叩いて鳴らします。 日本では「鉦鼓」と呼ばれ、仏事では念仏や読経の時に木のばちで打ち鳴らし拍子を取るために用いられます。通常は金属で作られており、木製の仏具より甲高い音が出るのが特徴です。日蓮宗や法華宗では欅、桜などで作られた「木柾」と呼ばれる木製の鉦が使われます。
●仏教での鉦の役割
仏教のうち天台宗、真言宗、浄土宗では鉦を念仏や読経、勤行の時に打ち鳴らし、拍子を取るのに使います。 小型の鉦の底部に3本の脚がついた「伏鉦」を六角形の畳台(たたみだい)の上に置き、撞木(しゅもく)という木のばちで打ち鳴らします。鉦は青銅や真鍮などの金属で作られており、甲高い音が出るのが特徴です。音を鳴らす仏具を仏教では梵音具(ぼんおんぐ)と呼び、鉦やつり鐘がこれに当たります。音を鳴らすことで宗教的な雰囲気を高め、仏心を呼び覚まし信仰心を起こすという思想によるものと考えられています。 仏事においては、お経を唱える際に鉦を用います。特に複数人でお経を唱える際に調子を整えやすくなります。また葬儀、法事において、音で時間の区切りや進行のリズムを作るのも大事な役目です。鉦で読経の始まりを告げ、読経の間に打ち鳴らされることで故人を偲ぶ場をいっそう荘厳なものにします。もちろん葬儀、法事だけではなく、信者の家庭の日常の読経でも用いられます。 地域によっては臨終の際に故人の枕元で「臨終の鉦(かね)」を鳴らすこともあります。 なお、音を鳴らす仏具には修行僧の居眠り防止の意図もあったと言われています。 一般的な伏鉦の代わりに耳形の持ち手のような部分が加わった「宗味鉦吾(そうみしょうご)」を用いることもあります。この「耳」は伏鉦の大元の姿である吊鉦で鉦を吊っていた部分の名残であるとも言われています。
●木柾(もくしょう)とは
仏教で用いられる法具の一種です。声をあげて唱題や読経をするときに打ち鳴らすことで、聴覚的にリズムを整える。円形の物が多いが枕型の四角の形の物も中にはある。木鉦と書かれることもあります。主に日蓮宗・法華宗などで用いられます。他の宗門の木魚に当たる。
Q,唱題とは?
A,唱題とは連続してお題目である「南無妙法蓮華経」を繰り返し唱える修行のことです。法華経を根本経典としている日蓮宗系の宗派で行われています。
●木柾と木魚の違い
木柾のように読経にあわせて用いる仏具に木魚(もくぎょ)があります。両者には、用いる宗派が異なるだけでなく、以下のような点で違いがあります。※木魚については過去記事をご覧下さい
【木柾】
○用いる宗派・・・日蓮宗・法華宗
○材料・・・ケヤキやサクラなど
○形状・・・平たく低い形体で円形又は枕型の四角形
○叩き方・・・先端に木製の球が付いたバチで叩く
○音色・・・カンカン
【木魚】
○用いる宗派・・・禅宗・真言宗・天台宗・浄土宗など
○材料・・・クスノキなど
○形状・・・鈴のような形。表面に彫刻が施されている。
○叩き方・・・先端を布でまいたバチで叩く
○音色・・・ポクポク
このように似たような仏具ですが、様々な違いがあります。
●日蓮宗は木魚も用いる事がある?
主に木柾を用いる日蓮宗ですが、木魚を用いることもあります。 ご祈祷など勢いが必要な際には木柾を、法要などの厳かな雰囲気のときには木魚と、その主旨に合わせて使い分けることもあるようです。 例えば、法要であっても大きな会場で参集人数が多いような場合は、木柾を用いる場合もあるようです。
●まとめ
このように仏具ひとつをとってもそれぞれに様々な意味合いがこめられており、宗派によって違いがあります。鉦は仏教の多くの宗派で用いられる重要な仏具の一つです。葬儀の場でも読経の際に打ち鳴らし拍子を取るために用いられます。
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ページ公開日: 2024-04-24
ページ更新日: 2024-06-12