お彼岸の意味、過ごし方(家族葬・京都・まるいち)
まずはお彼岸についてのご説明ですが
お彼岸には春彼岸と秋彼岸があり、それぞれ春分の日と秋分の日をはさむ前後3日、計7日がお彼岸の期間になります。春分の日・秋分の日を「お中日」、初日を「彼岸の入り」、終わりの日を「彼岸のあけ」と言います。
また「お彼岸」という言葉には「岸の向こう」という意味があります。これはサンスクリットのパーラミター(波羅蜜多)を「到彼岸」(とうひがん)と訳したことに由来しています。様々な苦しみの世界を、こちら側の岸「此岸(しがん)」といい、苦しみから抜け出したやすらぎの世界のことを「彼岸」と名づけられました。お彼岸にお墓参りをするようになった理由の一つには、「彼岸」という言葉を「あの世」と解釈し亡くなられた人々を供養したからと言われています。お彼岸を迎えるには、家の仏壇・仏具を綺麗に掃除して、供花やお供えをします。お中日には家族でお墓参りするのが習慣です。
お彼岸にお供え物として作られる「ぼたもち」と「おはぎ」につきまして。実は両方とも全く同じお菓子のこと。季節の花になぞらえて、春のお彼岸にお供えするのを「牡丹餅」、秋にお供えする場合を「お萩」と言ったため名前が異なりました。
お彼岸の過ごし方
お寺主催の法要に参加する
お彼岸時期には、「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれる、ご先祖様の供養法要を執り行うお寺もあります。基本的にはお寺の敷地内で行われますが、地域やお寺の考えによっては、ご自宅に僧侶をお招きして個別法要を行う場合もございます。
お寺や自宅にてお彼岸の法要をご希望の際は、一度菩提寺へご相談されるとよいでしょう。
彼岸法要のお布施相場・渡し方
法要に参加する際には、僧侶へのお礼としてお布施を持参するのが基本です。 お寺の考えによっても異なりますが、一般的なお布施相場は、お寺での合同法要(彼岸会)なら【3千円~1万円程度】、自宅での個別法要なら【3万円~5万円程度+御車代(交通費)5千円~1万円程度】とされています。
お金は、奉書紙(ほうしょし)または無地の白封筒に入れ、表書きは「お布施」または「御布施」と書きます。お布施を持ち運ぶ際は「袱紗(ふくさ)」と呼ばれる布で包み、渡すタイミングで袋から取りだすのがマナーです。
お彼岸法要の服装
お彼岸法要はお悔みごとではありませんので、一般的には喪服ではなく平服を着用いただく形で問題ございません。
ただし、平服は普段着という訳ではなく、黒や茶、グレー、紺などの落ち着いた色で、スーツやワンピースなどある程度フォーマルな服装を指しますので注意が必要です。
避けるべき服装
以下に、法要参加時に避けるべき服装やポイントをご紹介いたします。このほかにも、「亡くなってから日があまり経っていない場合には喪服を着るべき」といった習慣がある地域もございます。
・派手な色味やだらしなさを感じさせるもの
露出の多いもの
・毛皮(ファー)や革製品の服やカバン
※殺生を連想させるため。
法要前に一度、ご家族ご親戚にご相談するのがよいでしょう。
浄土真宗のお彼岸とは
浄土真宗は他の宗派と考えが異なり、亡くなられた方の魂はすぐに成仏して仏様になると考えられているため、お彼岸時期の先祖供養(お墓参りやお供え)は一般的には行いません。他の宗派ではお彼岸時期に悟りを開くための修行が推奨されていますが、浄土真宗では「念仏を唱えれば誰でも阿弥陀様の慈悲の力によって救われる」という考えがあるため、これらの修行も基本は行いません。
その代わり、浄土真宗ではお寺で開かれる彼岸法要(「讃仏会(さんぶつえ)」とも呼ばれる)に参加して法話を聴聞し、仏様への感謝や祈りをささげて過ごすと良いとされています。
そのほか、日ごろの感謝を込めてお仏壇のお掃除をしたり、いつもより豪華なお供えをして差し上げるのもよいでしょう。
このように毎年2回ございますお彼岸ですので
意味やどう過ごすべきなど知っておくと
今後お彼岸に対する向き合い方も変わっていくかもしれません。
また京都では毎年春、秋それぞれのお彼岸に
半年ごとにお亡くなりになられた方の焼骨灰供養法要も兼ねて弊社も加盟している京都中央葬祭業協同組合と京都仏教会の共催で彼岸供養会を執り行っております。
ページ公開日: 2024-02-29
ページ更新日: 2024-06-10