精進料理について(家族葬・京都・まるいち)
●精進料理とは
精進料理とは、肉や魚などを使用しない仏教と密接に結びついた料理のことです。仏教における戒律に基づいて、「殺生(生き物を殺すこと)」を避け、「煩悩(人を苦しめ、煩わせる心)」を刺激しないために生まれたのが精進料理です。「精進」とは仏教用語で、「美食や肉食を避け、粗食や菜食によって精神修養をする」という意味を持っていますので、精進料理は修行の一つとも言えます。精進料理の食材は、「精進物」のみを使用するのが特徴です。精進物とは、肉・魚介類を用いない植物性のことで、野菜類・穀類・海藻類・豆類・木の実・果実などのことを指します。もともとは修行僧のための食事であった精進料理ですが、現在では四季折々の旬の食材を楽しめる健康食としても注目が高まっています。
●精進料理の由来
精進料理は、中国から仏教が伝来した際に、一緒に日本に伝わってきたものと言われています。平安時代には精進料理の原型とされる食事が生まれましたが、その内容は現在のように厳密ではなく、魚や鳥は「禁の例に在らず」と但し書きをつけることもありました。その後、鎌倉時代に禅宗が広まると共に、肉類は一切食べてはならないという菜食のみの精進料理が徐々に定着し、一般の人々にも広まっていったと言われています。
●仏様と精進料理
仏様へお供えする料理も精進料理をお供えされるのがほとんどです。日本では葬儀や法事などの仏事で、精進料理を食べることが一般的でした。今でも近親者の葬儀の際、四十九日の法要が終わるまで肉や魚を食さない喪に服す地域もあります。喪が明けた日に食べる料理を「精進落とし」といい、その日を区切りに肉や魚を食べてよいとされました。
また、仏様へお供えされる料理のことを『陰膳』と呼ぶこともございます。陰膳は大きく分けて2つの意味合いを持ちます。
・離れて暮らす家族の安全を祈願する陰膳
電話やインターネットなどのない昔は、離れた場所にいる人と連絡を取り合うのは、とても難しいものでした。そのため、大切な人が遠くにいるときに飢えを感じたり、不運な事態に遭ったりしないよう、無事を願って食膳を準備する、という意味が陰膳に込められていたそうです。
・故人が極楽へ行けるように祈る陰膳
陰膳は、お通夜や葬儀の日に用意してあの世へ旅立った故人の無事を願う、という意味もあります。浄土真宗を除く宗派において、故人は旅の末にあの世に行き着くと考えられてきました。残された家族は「故人が何事もなくあの世へ到着するように」と祈りを込めて、道中、食に困ることのないように陰膳を支度します。
・仏様、法事などでお供えする際の料理の例
①ご飯
②味噌汁、お吸い物
③煮物
④和え物もしくはお浸しや酢の物
⑤漬け物
などです
●まとめ
日本では仏教の考え方が広まっており、精進料理への関心があり、取り入れている方も多いと思います。日本人として関わりの深い仏教を、このような話をきっかけに知るのも良いかもしれません。
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ページ公開日: 2023-07-29
ページ更新日: 2024-06-10