霊柩車について (家族葬・京都・まるいち)

●霊柩車とは?

霊柩車とは、葬儀を執り行なう会館から火葬場まで、故人様をお運びするための車です。霊柩車と一般車を比べると荷室部分に大きな違いがあり、霊柩車の荷室部分は柩専用の仕様になっています。レールやローラーで柩がスムーズに出し入れでき、走行中に柩が動かないよう固定できる点が特徴です。弊社で使用させていただいている霊柩車は運転席に1名、助手席に1名で計2名様がご乗車いただける霊柩車を使用させていただいています。

●霊柩車の種類

霊柩車の車種には、セダンやバンなどの中型〜大型車が多く使われています。種類を大きく分けると、宮型(輿型)、洋型、バス型、バン型の4種あり、それぞれ以下のような特徴を持ちます。

・ 宮型(輿型)

宮型とは、日本建築独特の唐破風(からはふ)や豪華な彫り物、金箔などが施された車両です。かつては柩を神輿のようにかついで運んでいたという、歴史の名残を感じる形状が大きな特徴と言えるでしょう。

・ 洋型(リムジン型)     

洋型とは、大型外車や国産高級車をベースに使った霊柩車で、外観はシンプルで高級感があります。外装にレザーなどを使い、装飾されていることが多いです。以前は宮型の霊柩車が主流でしたが、近年は洋型が主流になっています。

・ バス型

バス型は、マイクロバスのような霊柩車を思い浮かべていただくと分かりやすいでしょう。

後部に柩を納める空間があるほか、喪主や参列者が一緒に移動できる点が特徴です。

・ バン型           

バン型は、バンやワゴンをベースにした霊柩車で、多くは黒や白の車両です。外観は一般車のままなので、一見しただけでは霊柩車とは分からず目立ちません。簡素な外観で寝台車として使われることもあります。

ちなみに……余談ではありますが、昔は宮型の霊柩車が使用されておりましたが、近年ではほとんどの霊柩車が洋型の霊柩車が使用されており、皆様も街で見かけるのもほとんどが洋型の霊柩車かと思います。宮型の霊柩車が減少しているのには以下のような理由が考えられます。

・ 近隣住民への配慮

遠くからでも目立ち、すぐに霊柩車と分かる見た目は死を連想させることから、敬遠されがちです。地域によっては一目で霊柩車と分かる車両が使用できない自治体なども存在します。

・ 制作・購入・維持のコスト

ひとつひとつが専門の職人による手作業で作られているため、宮型霊柩車の価格は通常の霊柩車の2〜3倍と言われます。細かな細工が施されているため、メンテナンスに専門技術が必要で、車両の維持も容易ではありません。

・ 宗旨による違い

仏式・神式には使用できますが、その他の宗旨にはそぐいません。

・ 車両の安全基準厳格化

車両の安全基準が厳格化されたことで、突起が多い宮型は安全基準を満たしにくくなりました。

・ 洋型霊柩車の流行

昭和天皇崩御の際に洋型が使用され、洋型の霊柩車を希望される方が増えました。

●霊柩車を運転するには?

道路交通法において霊柩車は、遺体は貨物に区分されます。宮型や洋型といった一般的な霊柩車であれば、普通自動車免許で運転が可能です。一方、バス型の霊柩車に有償で喪主や遺族を乗せる場合には、第二種運転免許が必要です。霊柩車のナンバープレートは、緑色の8ナンバー(800番台の特種用途自動車ナンバー)です。ご遺体は法律上では貨物という扱いになるため、霊柩運送は「一般貨物自動車運送事業」にあたり、貨物を運ぶ営業車両には緑色のナンバープレートがつきます。また、霊柩車はメーカー生産車に特殊部品や装置を付けた架装車両にあたるため、ナンバーは特殊な車両に使用される8ナンバーです。

●霊柩車と寝台車の違い

霊柩車と似たものに寝台車があります。どちらの車両も一般貨物自動車運送事業の許可が必要となりますが、両者の違いはどういった点なのでしょうか。

霊柩車と寝台車の違いは搬送ルートです。どちらも運ぶのは遺体です。ただし、霊柩車は葬儀会場や、自宅、安置している場所から火葬場へ搬送する一方、寝台車は病院や施設などの故人が亡くなった場所から安置場所へと搬送します。別の言い方をするならば、葬儀前に出動するのが寝台車、通夜や告別式の後に出動するのが霊柩車になります。霊柩車には棺を固定する装置が備え付けられていますが、寝台車にはストレッチャーや担架を固定する装置が備え付けられてています。

●霊柩車の料金について

霊柩車の料金は移動距離、車種によって様々です。ほとんどの場合が葬儀社が手配してくれますので、葬儀社にご相談いただければいいと思います。弊社では、基本的に霊柩車はプラン料金に含まれております。そちらからお好みの車種を選んでいただき、車種によっては減額、増額のご対応をさせていただいております。また移動距離料金につきましては、京都市内での移動ならば、プラン料金内に含まれております。ただし、他府県であったり、移動距離が長い場合は、料金表に基づいた料金をいただいております。詳しくはお気軽にご相談ください。

●まとめ

こちらのブログでは、霊柩車について色々とまとめさせていただきました。皆様の霊柩車のイメージは、黒色が多いかと思いますが、近年では白色の霊柩車やピンク色の霊柩車などを、取り扱っておられる葬儀社さんなどもございます。時代の変化によって、昔の考え方なども変わっていっていますが、それぞれにあった形で故人様を見送っていただければと思います。

ページ公開日: 2023-05-13 
ページ更新日: 2024-06-10